おとなり展

ギャラリー「とりこ」で武蔵野美術大学の学生4人による写真展「おとなり展」を観てきました。

ハッとさせられる作品がありました。

おとなり展


戸塚怜子さんの作品。

パソコンでネットウェーブをした画面を撮った作品が並んでいるのですが、外国の日常生活、趣味に興じる姿、スペースシャトルの打ち上げ、9.11テロの映像まで様々な写真が並んでいる。

本人からもお話が聞けたのですが、世界中の映像が手軽に見れる手軽さと裏腹にリアリティーの希薄さを感じ感じているようで
実体験と疑似体験との差の違和感のようなものを表現したかったようです。

成功してると思った。

9.11の映像からニューヨークでそれを体験している人たち以外は映像でハリウッドのド派手なアクション映画でも見ているような錯覚におちいったのではないか。
同じようなことをイラク戦争でも感じた。アメリカ軍の戦闘機がレーダーを見ながらミサイルを発射する映像、覚えてる人も多いんじゃないかな。まるでテレビゲームを見ているかのようだった。
僕は恐怖を感じた。
現実はその攻撃で何百人もの命が失われているのに。

何年も前のその感覚がよみがえった。
「そうだよな」っておもった。

日々の生活の中にも視覚の刺激に脳が侵されているって感じることも多い。

作品の話に戻ろう。
写真の画面にはモニター上に写し出された画面と一緒に全てフラッシュが写っている。
それがなんとも作者の見ようとした意思を感じ、見たという事実を記録として留めた感じがしてよかった。

思考と行為が結びついたいい作品でした。

展覧会は14日まで、ギャラリー「とりこ」で開催中。


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2012年03月05日 Posted byトントン at 09:44 │Comments(0)アート情報

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